ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ
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モダニズム華やかなりし1920年代、のちの近代建築の巨匠ル・コルビュジエは、気鋭の家具デザイナーとして活躍していたアイリーン・グレイに出会う。彼女は恋人である建築家評論家のジャン・バドヴィッチとコンビを組み、建築デビュー作である海辺のヴィラ〈E.1027〉を手掛けていた。陽光煌めく南フランスのカップ・マルタンに完成したその家はル・コルビュジエが提唱してきた「近代建築の5原則」を具現化し、モダニズムの記念碑といえる完成度の高い傑作として、生みだされた。当初はアイリーンに惹かれ絶賛していたル・コルビュジエだが、称賛の想いは徐々に嫉妬へと変化していく。
そして1938年、事件は起こる。ル・コルビュジエは、アイリーンに断わりなく、邸内に卑猥なフレスコ画を描いてしまう。これを知った彼女はル・コルビュジエの行為を「野蛮な行為」として糾弾し、彼らの亀裂は決定的なものになった。その後、大戦とともに、〈E.1027〉は人々から忘れられ、打ち捨てられてしまう。戦後、すっかり荒れ果てた物件は、競売にかけられる。海運王アリストテレス・オナシスも参加したこの物件を買い戻すために奔走したのは、他でもない-ル・コルビュジエだった。
- 公開日
- 2017年10月14日(土)
- 監督
- メアリー・マクガキアン
- 脚本
- メアリー・マクガキアン
- 音楽
- ブライアン・バーン
- 製作年
- 2015
- 製作国
- ベルギー=アイルランド
- 原題
- THE PRICE OF DESIRE
- 上映時間
- 108
- 配給会社
- トランスフォーマー