恍惚
1924年のシカゴ。裕福なユダヤ系の家庭に育ったリチャードとネイサンは同性愛の関係にあった。悪戯に近い小さな犯罪を重ねるうち、二人は遂に、誰を対象にするかも決めず、ただ子供の誘拐を考え、実行に移す。誘拐してすぐに少年ボビーをメッタ打ちにして殺してしまった彼らは、死体を川に棄てるが、その時、ネイサンは眼鏡を落とし、そこから足がつき凶行は露見、逮捕された二人は互いに罪を擦りつけ合う。法廷では、彼らの性的関係が取り沙汰され、弁護士はそれを楯に、二人の精神異常を主張、なんとか絞首刑は免れるのだが……。