宝島(1972)
ある日、年とった船乗りのビリー・ボーンがジミー少年の家に泊まったことから、ジミーの冒険物語が始まった。ビリーは皆に船長と呼ばせ、いばっていたが、ジミーは彼が“一本足の男”を恐れていることを知っていた。そして、とうとうビリーの恐れていた日がやってきた。ブラック・ドッグという男が彼を探しあてたのだ。“誰がきても渡しゃしねえ。フリント船長は俺にくれたんだ。さっさと消えうせやがれ”。こうしてブラック・ドッグはビリーに追いかえされたものの、その後のビリーの憔悴ぶりはひどかった。そしてついに盲目のピューが現われ、死の宣告を意味する、黒丸を記した一枚の紙きれを渡して去っていった。ビリーは覚悟したかのようにジミーに皮袋を渡し、死んだ。