『ぴっぱらん!!』監督&主演・崔哲浩のオフィシャルインタビューが解禁!

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10月13日(日)

ヒューマンバイオレンス映画『ぴっぱらん!!』より、監督&主演の崔哲浩のオフィシャルインタビューが届いた。

大人気任侠ドラマシリーズ『日本統一』W主演の山口祥行、人種的偏見に遭いながらも家族が力を合わせる姿を描いた人情劇『北風アウトサイダー』で映画監督デビューを飾った崔哲浩、阪元裕吾監督の『ある用務員』で殺し屋の主人公を演じた福士誠治が、トリプル主演で、25年前の父の暗殺事件以来離れ離れでも固い絆で繋がっている3兄弟を演じる。


長編映画監督2作目にこの作品を選んだ理由を教えてください。
普通の映画監督とは一線を画す、僕しか撮れない映画ってなんだろうと思った時に、こういう作品になりました。

クラウドファンディングの時は「鬼子伝説」という副題がありましたが、「鬼子伝説」は何かのオマージュですか?
僕は「日本昔ばなし」だとかが好きで、小さい頃に聞いたようなファンタジー要素も入れたく、わかりやすく三兄弟の個性や生き方を赤青黄と色に例えました。苗字も色々と調べて、暗殺された父・百鬼剛のお父さんが日本に渡ってきてからを想像して、百鬼としました。

山口祥行さんに「ちゃんと自分の役を愛して、疎かにしない方がいいんじゃないか」と言われたそうですが、そう言われてから脚本は変わりましたか?
そうですね。祥行さんは尊敬する身近なお兄さんで、「お前が主演だ。前に出るようにしなさい」と言われました。


山口祥行さんに峻を演じていただき、いかがでしたか?
祥行さんは、僕が想像する峻より200%かっこ良く演じてくださったんですけれど、あの人って一言で言うと天才なんです。兄弟の居方など、脚本の裏の裏を考えてくださり、完璧でした。祥行さんをカメラ横で見たり、編集を重ねていくごとに編集の藤田さんとキャーキャー言っていました(笑)。

湊を演じた福士誠治さんのキャスティング理由は?
福士さんは、本当に仲が良くて、彼のデビューから見ているんですが、魅力だらけなんです。彼はピュアで、変わらない。出会った時から向上心の塊でした。小さい舞台も観に来てくれるような義理堅い人です。当て書きをさせて頂きました。


少年時代役の子たちは、顔が似ているという理由では選んでいないように思いますが、何がキャスティングの決め手だったんですか?
容姿が似ているというよりも、映画を観た時に、「この人が何十年後、こういう生き方をして、こうなっているんだな」と見えるキャスティングが大事だと思っているんです。子役のオーディションはたくさんやったんですけれど、長男役の野島透也君が入ってきて、芝居をしたら、一人だけ別次元だったんです。入ってきた瞬間から峻でした。要役の菊地玲緒君は、『北風アウトサイダー』からキャスティングしている僕の大好きな役者さんです。要役は、実は三兄弟の中で1番弱く自分に自信が持てないのに、なぜか父親の百鬼剛に1番かわいがられているという宿命にあるんです。そのあたりの繊細なあり方を彼なら演じれる気がしました。湊役の小林空叶君は、当時中2だったんですけれど、“とんでいる”役という意味で、キャラクターが合っているなと思います。芝居の質で選びました。

津田寛治さんが、「現場で台本とは全く違うシチュエーション、全く違うセリフになってビックリした」とコメントを出していますが、元々はどういうシチュエーションの予定だったんですか?変えた理由は何ですか?
津田さんが一番衝撃を受けました。津田さんが初主演をする前から舞台も拝見していましたし、(北野)武さんの映画に入って伸びていく様を遠目で見ていて、憧れの存在だったんですが、衣装合わせの時から、作っているんじゃないのと思うくらい人がいい。現場の居方もびっくりしました。芝居の対応力にびっくりして。台本では台詞は一言二言しかなかったんですが、津田さんの撮影の2日位前にパッと思いついて、津田さん演じるアロハシャツの男が持っている絵を前日に僕の長男に描かせたんです。津田さんだったら、これを持ってこういうことを言ったら面白いんじゃないかと思って、現場で「こういうセリフを言えますか?」って1回だけ結構な長台詞をバーって言ったんですよ。そうしたら、津田さんは、台詞は一語一句そのままで、さらにデフォルメして面白くやるんですよ。鳥肌立っちゃって。演出部や撮影部が忘れていたカットも「あれも撮りましょう」と言ってくださって。びっくりしました。


お父さんである剛が亡くなったシーンの布団の羽根の飛び散ったカットも美しかったですが、あのシーンの撮影秘話はありますか?
大変でした。ファンを3〜4箇所に置いているんですけれど、羽根が多すぎると汚いので、団扇、スモークなどで一番綺麗に見えるタイミングを探しました。人の生と死って神々しいものなので、殺されるというのは残虐なんですけれど、美しく、象徴的にと思っていたら、「羽根を飛ばせ」と夢に出てきたんです!

現在のシーンの冒頭のシーンは、撮影の松岡さんの提案でワンテイク風に撮ったとのことですが、裏話はありますか?
オープニングの掴みは大事なので、「ワンカット風で行こう」と言ったはいいものの、相当な動線と人数なので、光・音を含め、思っていたより大変でした。

本作の見どころはどこだと思いますか?
“ヒューマンバイオレンス映画”としていますが、僕は女性が見ても楽しめると心の底から思っているんです。お父さんの死も美しくなど、映倫のG区分(誰でもご覧になれる“一般”区分)を意識して作りました。

読者へのメッセージをお願いします。
僕の映画は、エネルギーに溢れています。この映画は、迫力も音も歌も画も、映画館で観たら、全く違うものになっていますので、ぜひ劇場にお越しください。


11月1日(金)よりテアトル新宿、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開

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作品紹介

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